仮想的ひねもす亭

2009年4月23日木曜日

最近見たい映画

最近映画を見る気が全然なくて、今劇場でどんな映画が上映されているかもさっぱり知らないのだが、菊地成孔曰く「船木のグロテスクサイドの結晶」としてkamiproの134号でも特集された船木誠勝の自主映画「THE PROPHECY」がすごく気になる。船木が引退後に俳優をやったり地下鉄の工事をしていた時に制作されたであろう映画で、Vシネの俳優に混じって三崎和雄や菊田早苗なんかも出ているのだが一切公開はされず、おそらく20名程度の一部のファンとパンクラスサイドの人間しか見ていないという代物。偶然知り合った格闘技ファンから菊地がDVD(限定的に行われた上映会にて購入したVHSをコピーしたもの)を譲り受け、kamiproでのインタビュー時に話題になり特集に至った。kamiproによれば、主人公がどんなわけか古い友人やら仲間をとある一室に呼んで、同窓会的な雰囲気でダベリが始まって、突然「明後日地球が滅亡する」と主人公が宣言して、それで収拾がつかなくなって終わるという映画らしい。ヒクソンに一度殺され、俳優としてもパッとせずにバイトをしながら生活してゆく中で備え持った狂気が熟成され結晶化したのだろう。134号の中ほどにあるkamipro編集部とライターによる五味への辛辣なエールの中に「早くタオルを取ってフルチンになれ」という言葉があって、確かにそうだ、五味はフルチンになるべきなんだと妙に納得したわけだが、この船木の映画における船木はきっと、自分がフルチンであることに気付いていないのではないか(というかいつもフルチンなんじゃないか)。映画は見た誰もが船木の狂気の深さ、恐ろしさに笑おうにも笑えず、なんと言ったらいいかもわからず途方に暮れるという。多分剥き出ているのだろう。いつも饒舌な菊地成孔は今号でもすばらしい妄想を炸裂させてくれていて興味が俄然沸いてしまった。見る機会はないのだろうか。kamiproにはなんとかして見る機会を作って欲しい。

先日のK-1MAXでの佐藤敗北には驚いた。期待もあったし1Rを見た時点で佐藤の試合になりつつあったので、この結果はドラゴが素晴らしかったとしか言いようがない。魔裟斗引退によってMAXは正真正銘のスターを失う。順当に行けばそれに代わる軸が必要で、その期待は佐藤に向かっていったし佐藤もそれを望んでいた。しかしその佐藤の敗北は、MAXが外国人スターが偏在するK-1ヘビー級的求心力の獲得へ向かうという別の可能性を見せてくれた。

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2009年4月18日土曜日

筋トレ

一週間くらい前になんとなく腕立てをやったら20回くらいでばてて、しかも3日間くらい筋肉痛で苦しくて、なんだか情けない気分になったので昨日もやってみたら少し楽に20回できた。今日になってもそれほど筋肉痛はひどくなかったのでいい気になってまた腕立てをしてみたら、5回くらいしたところで腕が震えて何もできなくなった。それから古本屋で買ってあった「ギャラクシー銀座」を読んだ。仕事から早く上がれた時はいつも帰り途中の古本屋で漫画を適当に選んで買っていて、大抵面白いから続きも後日買ったりして楽しんでいるのだが、「ギャラクシー銀座」は最近読んだ中では抜群に面白かった。特に主人公のお母さんが歌のレッスンの途中で宇宙人を口から吐いて、それを隠れて飲み込んで「おもちみたい」と言った場面で感動した。所々爆笑しつつも頭がちりちりするというか、鳥肌が立つ寸前の際どい感覚が常にあって気が抜けない。

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2009年4月8日水曜日

隠しメニュー

普段は塩しかないうちの近くの龍ちゃんラーメンには裏メニューがあって、それを以前友人と行った時に初めて見せてもらった。それでその時友人がその裏メニューから頼んだ塩油そばがおいしそうで、今日は仕事が早く終わったのでその塩油そばを頼もうと思って龍ちゃんラーメンに入った。

カウンターしかない席の向かって右側の方に座って一応裏メニューを出してもらい、塩油と決まっているにも関わらず一応メニューを吟味して、塩油そばの大盛を頼んだ。それからテレビを見ようと思って左側を見たらテレビに熱帯魚の水槽がかかっていて半分くらいしか見えなかった。だからしばらく熱帯魚の水槽をぼんやりと見ていたら、中に入っていたのはかわいい観賞用のフグらしい魚だった。なにフグと言うのか僕は知らないのだけれどそのフグはかなり好きで、魚を飼うならあれがいい、と思っていたタイプのフグらしい魚だったので、気になってしばらくその水槽を見ながらもし飼った場合の自分の生活を想像した。

餌は何をやるのだろう、水の掃除はどうするのだろう、餌を例えば一日やり忘れたらどうなるだろう、そんな事を考えていたら大盛の塩油そばが完成した。2玉の割には小ぶりな気がしたのだが、かなりの密度だったらしく完食後には満腹に近い状態だった。ここの塩油そばはかなり旨い。太麺に丁寧に和えられた塩味と油にニンニク等のスパイスがマイルドに効いていて、いくら食べても飽きない。丁寧な仕事だなあと感心しつつ、この油そばの感じは生パスタを用いた塩系のスパゲティに似ていることに気付いた。そういえば最近家でパスタを作っていないなあなんて思いながら、まっすぐ家に帰った。

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2009年4月7日火曜日

DREAM.8を見て

注目されていたマッハ対青木の一戦は27秒で終わった。とはいえPRIDE時代のビックマッチや去年の宇野絡みの試合ほどの期待感はなく、いつの間にか決定し、いつの間にか終わってしまった印象だ。だが今後の二人に対するこの一戦の意味は大きい。去年のマッハのモチベーションは「飯を食う」くらいのものだろう。特別意味(物語)があるとはいえないマッチメイクで日本人をボコりもしたが、修斗で精彩を欠く試合もあった。GP開催に伴い青木に噛み付かれ、マッハにはGP抜きに青木真也というテーマが立ち上がったわけだが、威勢良くぶっ飛ばして勝利した結果、マッハ個人としてではなく唯一残った日本人として優勝しなければならないという大儀を自ら背負う発言をしている。十数年第一線に立ち続け傍目には下降線を辿っている様にも見えるマッハは、おそらく本気を出せば76kgなら誰にも負けるわけがないと未だに思っているはずで、だからこそGP準決勝以降の対外国人戦ではより本気の怖いマッハを見せてくれる気がしてワクワクする。青木戦を何度か繰り返し見たが、試合開始直後のフレッシュな状態ならば例えテイクダウンされても体力差でスイープできると踏んでいたのだろう。青木にしてみればマッハ独自のゆったりとしてリズムを警戒していたところにいきなり飛び込んで来たから一生懸命テイクダウンして一目散に押さえ込んでという風に、攻め手を規定されてしまったとも言えるかも知れない。そんなことを考えて戦略としてもマッハすげえなあなんて思ったのだがしかしマッハはそんなこと考えていないのだろう。ぶっ飛ばそうとしたらテイクダウンされ、ひっくり返してボコったという、それだけのことなのかもしれない。GPを勝ち上がった外国人勢はいずれも曲者ばかりで、マッハは日本人のみならず総合格闘家を背負うことになっているので本当に勝って欲しい。ガウヴァオンに寝かされでもしたらどうすりゃいいんだろうという気もするが、今日のマッハなら何とかするに違いない。そんな底なしのマッハを引き出したのは間違いなく青木真也なのだが、今回はああすればよかったこうすればよかったということのない完敗だった。マッハが突っ込んできた時のタックルは怯むことなく100%極め切ろうという意志でのテイクダウンであり、マッハ同様殺る気満々だったはずの青木にそれ以外の選択肢はないわけで、「ぶっ飛ばす」と「へし折る」の100%の交錯があの結果を生んだ。青木はこれでライト級に戻ってくることになるだろうが、黄金のライト級戦線を駆け抜けベルトを取り、あらゆる強豪をなぎ倒していった先に二度も負けたマッハがいる。必ずマッハ越えを果たさなければならない。

もう一つ注目していたのがDJ.taiki対所英男だった。DJは、何がしたいのかよく分からないというか、伝わっていないというか、しかしそれでも構わないというような感じの存在感がグッとくる。入場時の氷室のエアヴォーカルとか本当にパフォーマンスなのか自己満足なのか分からない中途半端さにも関わらず割と恍惚の表情をしていて、それに対する反応の薄さに敏感になっている風でもないし、取り立てて無視しているという風でもないし、なんというかそういうのは彼には関係がないようでいて、多分少しは気にしている。試合になると凄い集中力で必死に戦うわけだが、試合が終わって勝利すると笑顔でアニメキャラのポーズなんかをして、よく聞き取れないマイクアピールをして去るので、こちらとしてはどうしたらよいか分からない感じがグッと来るのだ。対する所はちょっとボーっとしたエロビデオが大好きな普通の兄ちゃん代表なわけで、この一戦は個人的にはどちらにも勝ちあがって欲しいマッチメイクだったのだ。典型的な打撃対寝技のこの一戦は、腰の重いDJを所が如何にテイクダウンするかが鍵だと思っていて、待ちのDJに対してその打撃の恐怖を超えて泥仕合に持ち込まなければ所がテイクダウンできる機会はないだろうと想像していた。結果、所はDJの打撃を警戒しすぎて得意の展開に持ち込むことが出来ず、DJは警戒する所を追い詰めることは出来なかったが要所で鋭い打撃を与えてポイントを稼ぎ判定勝ち。内心DJをもっと見たかったので嬉しかったのだが、所の捨て身の攻防も見たかった。

あとはナカハラが凄かった。LYOTOといい菊野といいナカハラといい、僕の中の空手幻想は今さらになって高まるばかり。ベルト戦線に絡んでもいいんじゃないかというポテンシャルなので、次は弁慶やジャカレイとの試合が見たい。他にもリトアニア人の豪鬼のコスプレとかダブルハンマーとか見所が何気に多かった今大会は楽しかった。

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